2015年12月12日に、栃木県真岡市の青年女性会館にて社会福祉法人こぶしの会主催の第1回障がい者啓発セミナーが行われました。
なんと私かげやまに講師として体験談を語って欲しいという、びっくりするようなご依頼をいただき、ドキドキしながら真岡まで行ってまいりました。
なんとか無事に終わったので、初の講師体験の様子を振り返りたいと思います。
セミナーの講師に呼ばれたわけ
このサイトの問い合わせフォームからいただいた一通のメールからでした。
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障がい者支援施設の職員さんが、地域の啓発セミナーを企画しており、話ができる当事者を探している。
ゆいまーるの活動や体験などを話してくれないか
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という内容にびっくりぽんな私。(注:実際のメールはもっと丁寧でした)
今年の春にはじめたばかりで、私と母で運営しているようなグループと言っていいのかすら分からないゆいまーる。
お引き受けしてよいものか悩んだのですが、持ち前の好奇心が「NO」という事を拒み、深く考えずに楽しそうだという理由で無謀にもお引き受けしてしまいました。
当事者の意見を語って欲しいというご要望に、私個人の体験談ばかり話したら偏ってしまうのかなぁと感じ、1時間話すにあたり、事前にココロカフェに集まった方々とグループワークを行い、ゆいまーるのメンバー全員が伝えたい事をまとめました。
(その時の様子)
当日のこと
発達障がいよりも、精神障がいに関わる方が多かったです。
セミナーは3部構成で、
(1)障がい者理解のためのDVD鑑賞
(2)家族会の方のお話
(3)当時者の講和 ←←ゆいまーるの担当!
といった内容でした。
当事者の話が最後だったため、ご家族のお話を聴きながらも上手く発表できるかなぁとドキドキしっぱなしでしたよ。
人前で話をする事はあまり苦にならないのですが、原稿を文章にまとめたり、言いたい事を整理するのは大の苦手なんですよね。
ちゃんと練習しなきゃ!と思いつつも、きちんと通して練習する事ないまま本番を迎えてしまったのですが、事前に準備したスライドの力を借りながら、なんとか一時間話をする事ができました。
伝えたかった事
(1)私のリカバリーストーリー
(2)私にとっての「支え」
(3)当事者が求めていること
(4)共に支えるためのヒント
たくさん伝えたい事があってまとめるのに苦労したのですが、
(まとまらないまま話しちゃったかな?)
私はAHと出会った事が自分のリカバリーのきっかけとなり、今の活動につながっているので、水島広子先生の本も引用しながら、「聴く事」の大切さと「心の平和は自分で選択する事ができる」といった事を中心に自分の体験と絡めてお話させていただきました。
未熟な内容にも関わらず、みなさん温かい表情で聴いてくださり、「当事者の方が共感されてましたよ」とスタッフの方にも声をかけていただいたのが嬉しかったです。
講演を終えて
思い切って発表できたことで、とても自信になりました。
当事者活動をするなかで、先輩のピアサポーターの方々が「自分の体験談を話して、人が感動してくれたことで、自分も誰かの役に立てるんだと自信になった」とおっしゃっていましたが、実際自分でやってみるとその通りだなぁと実感。
そして、仕事をした後飲むビールの美味しさを久しぶりに実感できました!!!
自分が働いて稼いだお金で、美味しいものを食べるという、社会人の頃は当たり前だと思っていたことが、病気を経験すると当たり前ではなくなってしまうといった事を体験されている当事者の方は、私だけではないかと思います。
精神障がい者になってしまうと、働くことに対して必要以上に難しく考えてしまう事が多いかもしれませんが、働くためのモチベーションって、こんなシンプルな事でいいんだろうなぁと最近の私はようやく思えるようになってきました。
今後は、私だけでなく、ゆいまーるに集まるメンバーの有志で地域の人と対話ができる機会を作れたらいいなぁと思っています。
「自分の体験が誰かの役に立つんだ」「自分も人の役にたつ事ができるんだ」ってワクワクする感覚を、もっと多くの当事者といわれる方に味わってほしいです。
そんな機会を作れるよう、日々マイペースでゆいまーるの活動を続けていきたいと思います。
お土産にいただいたのですが、美味しくいただきました(*´u`*)
社会福祉法人こぶしの会さんは、栃木県の宇都宮や真岡、芳賀地区で「どんなに障がいが重くても利用できる作業所」を理念に、通所施設や相談支援事業、就業・生活支援センター事業など多角的に運営されている事業者さんです。
今回のようなセミナーに当事者を呼んでくださるセンスが素敵だなと感じました。
貴重な機会を与えてくださり、どうもありがとうございました!